認知症とアロマ
いつ放送されたものなのかわかりませんが、とあるテレビ番組で「認知症の予防・改善効果が期待できるもの」としてアロマが紹介されていたようです。
アロマショップに訪れた際、店頭POPでこのことを知ったわけですが、紹介された精油(エッセンシャルオイル)を見てびっくり。ロ、ローズマリー・カンファ―・・・なんて恐ろしいものを紹介するんだ・・・というのが私の第一印象でした。
エッセンシャルオイルのケモタイプについて
精油(エッセンシャルオイル)には、同じ植物でも産地や収穫時期により含有成分が異なります。そのため、同じ産地のものでも収穫した年により微妙に香りが異なります。産地が異なる場合、植物学的に同種であるにもかかわらず含有成分が大きく異なるモノが存在し、これをケモタイプ(化学種)と呼んでいます。
ローズマリーのケモタイプは3つ。
ローズマリー・シネオール、ローズマリー・ベルべノン、ローズマリー・カンファー。
以前のブログ記事でも書いたような気がしますが、重要なことなので何度も言いますよ。
ローズマリー・カンファーは使用量に注意が必要
危険性:神経毒性
注意 :癲癇(てんかん)
毒性データおよび勧告:カンファ―は、これを十分な量摂取すれば、容易に癲癇様の痙攣をひきおこします。
精油の安全性ガイド 下巻 304ページより抜粋
かんたんにいうと、「1回の使用量が多いとマジやべえ」です。少量ですがローズマリー・シネオールにもカンファーは含まれていますので、運用面ではシネオールの方が安全です。
ところで、ケモタイプって言葉あまり聞きませんよね。実はプラナロムの販売代理店が「ケモタイプ」という言葉を商標登録しているため、ほかのメーカーさんが使えないという事実があります。これが原因じゃないかと、もっぱらの噂です。一般名称を商標登録すんな!と言いたい。
危険な精油(エッセンシャルオイル)
絶対に使うなよレベルの精油(エッセンシャルオイル)を一部紹介。
ウィンターグリーン精油
・メチルサリチレート98%
・メチルサリチレート0.5ml=アスピリン21錠
・中毒症状(急速呼吸、血圧上昇、痙攣、昏睡、意識消失)ののち呼吸不全により死ぬ
ペニロイヤル精油
・d-プレゴン 55~95%(Mentha pulegium)
60~80%(Hedeoma pulegioides)
・危険性:毒性(激烈)
・プレゴンは肝臓に毒性を示す
・シンナムアルデヒド 55~75%
・オイゲノール 5~18%
・皮膚刺激性(中程度)
・皮膚感作性(強烈)
・粘膜刺激性(中程度)
ワームウッド精油
・ツヨン(34~71%)
・毒性(激烈)
・神経毒性
・中毒症状:嘔吐、痙攣、めまい、不眠症、悪夢